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2009.01.26

*だから山谷は・・・その2

「だから山谷はやめられねえ」の体験記が書かれた時代背景は著者の年齢から逆算すると平成7~8年頃と思われます。1991~2002年頃のいわゆる「平成不況」「失われた10年」の真っ只中で、バブル景気崩壊後の長期不況の時代でした。路上生活者の急増が社会問題化し、1999年の労働者派遣法改正により、対象業種が原則自由化されました。日雇い派遣をも生み出し、世情で飛び交う格差・貧困社会という問題の萌芽が感じ取れます。この本の著者には帰るべき場所や社会があっても、諸事情を抱えて家庭や家を離れ、長期間山谷で生活し続けた人々はここにしか帰るべき場所がありません。当時よりさらに10数年経過し、高齢化した彼らには、自分を受け入れ、連帯意識を感じる仲間と環境が拠り所であり「やめられねえ」というより「山谷しか居場所がねえ」のが率直なところかもしれません。Photo Photo_2

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2009.01.23

*だから山谷は・・・その1

「だから山谷はやめられねえ」の文庫本が昨年12月に出版されました。物語は当時、大学3年生だった著者(僕)が就職活動を前にドロップアウト、アルバイトをきっかけにドヤ街(簡易宿所街)に好奇心を抱き、日雇労働者として180日間を山谷のドヤ、飯場(寮)で過ごすノンフィクションです。
Photo_3 やりたいことが見つからないまま大学院へと進学した僕、一般社会からはみ出して生きるしかないドヤ街の住人は果たしてダメ人間なのか?「自分探し」のためにドヤに泊まり職を探し、地下鉄や山奥の工事現場で未熟練の肉体労働者として黙々とスコップを振り資材を運びながら、「わけあり」な日雇労働者の生々しい声を拾い上げ、建設現場や寝泊りするドヤ、飯場の生活環境や人間関係について克明に描いていきます。
労働と福祉について考えたい方には一読をお勧めします。ちなみに本書に挿入されている著者のイラストは秀逸です!

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2009.01.21

*山と谷・・・

昨日発表された内閣府の月例経済報告によると、景気は12月の「悪化して」段階から、1月は『急速に悪化』となり、『急速に悪化』という表現が景気の基調判断に初めて用いられました。企業収益は大幅に減少し雇用情勢も急速に悪化して、派遣切りから正社員削減へと進みつつあり・・・
100年に一度と言われる大不況が今後どのような波紋へと広がるのか、予測がつきませんが、真っ先に雇用調整を受けてしまう日雇労働市場は先の読めない厳しい局面に晒されるのでしょう。。。
Photo_2Photo_6  山谷地域でも建設予定地が更地で凍結されたり、骨組みが出来上がったまま建設がストップしたマンション、あるいはコインパーキングに用途変更になった土地などが見られ・・・Photo_4Photo_5
Photo_9 南千住駅前で建設中の高層ビルと合わせると、真近に景気の山と谷を実感します。

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2009.01.16

*梅は咲いたか・・・

昨日は冬型低気圧が日本上空を覆って猛烈な寒波に見舞われましたが、今月20日が大寒にあたることを思い合わせると、暦は季節感を端的に表しているのですね。。。
寒さがピークを迎える時候の中でも、いつの間にか近隣では少しずつ梅の花が咲き始め、その美しさや香りに春の訪れを感じさせてくれました。
Ume_6 Photo_5Photo_6 画像は旧今戸橋付近の隅田公園で撮影しました。梅には300種以上の品種がありますが、「思いのまま」「大盃」等の洒落たネーミングには、なるほどな~と思わず脱帽です。

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2009.01.13

*都内最古・・・

新しい年の始まりに際し、神社やお寺への初詣や参拝はもう済んだでしょうか?
室町時代末期の京都に始まった「七福神信仰」は、江戸時代には全国に広まって「七福神めぐり」としてお正月の恒例行事に定着するようになりました。上野地域一帯では都内最古といわれている『谷中七福神』が1月15日まで開帳しているので、まだご利益が望めるかも・・・
一方『下谷七福神』は昭和52年に始まり、三ノ輪から鶯谷までの3km間に点在しているので、手ごろなコースなのですが、開帳は1月7日迄でした。その中の一つ「飛不動尊」を紹介すると、山谷に程近い竜泉にあり<空飛ぶお不動さま>として航空安全と道中安泰のご利益があるとのことです。『航空安全=落ちない』にも通じるので、高所作業に従事する方々には心強い守り神になるかもしれません。Photo Ebisu 恵比寿神が山谷の建設系労働者の守り神にもなってもらえたらと。。。

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2009.01.09

*雲行きは・・・

お正月気分もすっかり抜けたと思ったら明日から3連休、お休みの方も多いことかと。。。7日正月には七種(草)粥が慣わしですが、古来中国ではこの日に羹(あつもの:野菜を入れた熱いスープ状のもの)を食し、邪気を避ける風習があります。日本では無病息災を祈り、正月に疲れた胃を休め、整えるためでも。
おせち料理に舌鼓をうてれば良いのですが、この年末年始は景気の悪化に伴い、お正月の世相も一変しました。日比谷公園では『年越し派遣村』が出現して世間の耳目を集め、派遣切りが大きな社会問題に。。。
真冬では、暖かな食べ物と寝場所は生死にも関わってきます。日雇労働市場では3連休明けから動き出す現場が多いため、山谷では仕事にアブれた人々が週末の宿泊援護を求めてセンター前に長い列を作りました。Narabi1 Narabi2 Photo 画像は雨の中、200人近くの人がセンターを取り巻くよう並んだ今朝の様子、3枚目は受付開始と共に整理券を受け取る人々と列を整理する職員です。

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2009.01.05

*2009.新たな芽が・・・

明けましておめでとうございます。センターでは本日より業務を開始しました。今朝の窓口では、150名分以上の日払仕事を紹介することができましたが、昨年11月の失業率は3.9%と3ヶ月ぶりの悪化となり、景気の先行きはまったく不透明です。このような厳しい経済環境だからこそ、センターでは山谷の労働者が常用就職に結びつくように、継続的かつ重点的に支援を続けてまいります。
そうは言ってもまだ松の内、朝からほろ酔い気分の人達が集まって「いろは会アーケード」前の広小路では世間話に興じる風景も。。。Nodaya_3 Iroha_4 Photo_3 Hana_3 そうしたひとコマの中にも、商店街の中ほどでは『花いっぱい運動』の新たな芽がスタートしていきます。

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